Cookpadのサービス開発インターンに参加した
参加したきっかけ
まず、参加したきっかけについて
参加したきっかけは、サポーターズさんの逆求人で、「サービスに近いエンジニア(サービスリードなエンジニア)になりたい」と「デザイナーのお友達が欲しい」ということをCookpadさんにお話した所、自分の実力と思いがマッチしたのか、ありがたいことに特別選考パスを頂けたので参加しました。
インターンシップのテーマ
「本気でサービスづくりに挑戦する」
5日間のインターンシップなのですが、最終日の ゴールとしては実際に使えるサービスが出来上がっていることでした。
スケジュール
1日目:講義 / ワーク
2日目:講義 / チーム作業
3日目:チーム作業 / 中間発表
4日目:チーム作業
5日目:チーム作業 / 最終発表
チーム作業は インターンシップに参加しているデザイナーの方と2人1組で行う作業です。これが、めちゃめちゃ良い。
他の人は、どういう環境なのかわかりませんが、私は同世代のデザイナーの方と一緒にサービス開発をする機会なんて、学生にはほとんどなかったので良かった!
エンジニアとデザイナーは相性が良い
エンジニアとデザイナーは、働く上で、めちゃめちゃ相性が良いと思いました。
- お互いの得意が違うので、尊重し合って働くことができる(エンジニア同士だと、プライドが邪魔してしまうことがあるかも…笑)
- エンジニアは基本、聞かれたがりな所(偏見)があるので技術的なことを聞かれると嬉しい
- デザインが良いと、開発のテンションが上がる
基礎編:そもそも、サービス開発とは?
サービス開発者がやることは「サービスを作ることで体験を提供し、価値を届ける」こと
現在、体験はモノよりも価格で売れることがある
しかし、ただ体験を売れば良いというものではない「最大のムダは誰も欲しがらないモノを作ること」
そのためには、ユーザー理解が必要!
ユーザーにはそれぞれ、「欲求」「課題」「コンテキスト」があり、どんなユーザーが、何を欲しがっていて、それのために何を解決する必要があるかを調査する必要がある。
そのための手法の一種として、ユーザーインタビューがあり、Cookpadのインターンではこれを行った。
ユーザーインタビュー
このユーザーインタビューがめちゃくちゃ重要 で、サービス開発のアイディアは、これによって決まると言っても過言ではない。コツは、根掘り葉掘り聞きまくること。なぜ?なぜ?ねぇ…なぜ?って
このワークで見えてくるもの
- 利用者:そのサービスは誰が使うのか?
- 欲求:そのユーザーは何をしたいのか?
- 課題:その欲求を満たすために、何が問題なのか?
この3つが見えてくると、この課題を解決するためのアイディアを発想する!
実際にやってみて
自分はこの順に考えるのが、苦手ということがわかった…(泣)
私は、アイディアドリブン人間なので、苦手すぎる。アイディア考えてから、そのアイディアが、誰のどんな課題を解決するのかに寄せて行くほうが楽しい。
実際には、このやり方でも全然良くて、リアルにその体験を必要としてるシーンが有るかどうかが問題だと思った。アイディアドリブンなのは全然OKだけど、価値仮説(どんなユーザーが、何を欲しがっていて、それのために何を解決する必要があるか)自体の一貫性はどちらの進め方でも大事!
ユーザーストーリー
リアルにその体験を必要としてるシーンが有るかどうか
これに説得力を持たせるのがユーザーストーリーであると感じた。
実際に使ってるシーンを想像させる物語を作る。こんなシーンあるよね〜みたいな
これについては、自分自身でそのシーンを実際にやってみることが重要だと思った。これは、自分たちの想像でのストーリー(シーン)を実際にやってみると、新しい課題や欲求が見えてくるし、あれ?こんなシーンあるか?みたいな根本的な部分に気づくことができる。
動作モック
プロトタイプを作ることで、「仮説」「試作」「テスト」を繰り返す。
- 自分たちで考えた仮説をなるべく早く失敗することを発見するため
- 発想を促すため
- 具体物により、抽象を避けるため
実践編:実際にサービスづくりをする
実際にサービスづくりを行った。
テーマは「一人暮らしの料理を楽しくするサービス」
流れは、基礎編と同様に以下の順に行った。
- ユーザーインタビュー
- 価値仮説の洗い出し
- ユーザーストーリー作成
- 動作モックの作成
中間発表は、動作モックまで作り、サービス実装して大丈夫か?(本当にリアルかどうか)の確認をしてもらう。
中間発表の結果
ひどいものだった。価値仮説は筋が通ってないし、サービスづくりをしている自分たちも楽しくない。
ここから、大逆転のために、地獄のユーザーインタビューとアイディアドリブン丸を並行して行って、一貫性のある価値仮説が作れるように相方(デザイナー)と夜鍋した。
中間発表後は、最終発表までに実際に使えるサービスを作ることまで求められていたので価値仮説からユーザーストーリー作成,ユーザー体験まで、ほぼ1日で行った。
最終発表
一人暮らしの料理の楽しいとは?
まず、一人暮らしの料理の楽しいについては、ひとりではなく、みんなで料理をする時が楽しいと、ユーザーインタビューを通して定義した。
価値仮説
- ユーザー:いつも集まる友達(いつメン)が決まっている、 料理レパートリーが少ない一人暮らしのA君 は
- 欲求:普段自分が作って食べない新しい料理を作りたい が
- 課題:一人で新しい料理に挑戦すると、 失敗してしまった時にテンションが下がる ので
- 製品の特徴:あえてレシピを隠し、みんなでゲーム感覚で 新しい料理を楽しめることに 価値がある
ユーザーストーリー
+ 動画で表現した。できるだけ、審査員(大学生じゃないのでw)にシーンを想像させるようにした。
実際に作ったサービス
ヒデンのレシピ!(HIDDEN NO RECIPE!)
製品の特徴としてはあえてレシピを隠し、みんなでゲーム感覚で 新しい料理を楽しめる である
実装後、少ない時間であったが、 仮説 → 実装後 → 検証(ユーザー体験) を回してみた気づきがあり、サービスに改良を加えた。
ユーザーがまず、料理に対して何をしたら良いかわからない(友人との議論でも解決しない)
ことから生まれた ヒント機能
コミュニケーションが活発になることはいいことだが、実際に行動しない ユーザーが出る
ことから生まれた タイマー機能
実際にレシピを見ずに、ビーフストロガノフを作ってみた
合ってんのか?コレwww
Cookpadのインターンに参加して
- Cookpadのサービス開発のノウハウを知ることができてよかった。自分はハッカソンとかで、大雑把な問題を解決するサービスしか考えて来なかったので、実際にユーザーインタビュー・価値仮説を通してサービスを考える経験が得られた。
- サービスを開発する中で、開発者自身が楽しんでいることが重要だと思った。この「楽しい」は、開発が楽しいとか人に使ってもらえて楽しいとか何でも良いと思う。
- 評価してくれる人に対して、その需要があることのリアルさを表現することが大事。価値仮説は、その1つの方法であって、やり方は無限だと思った。
- デザイナーの友達ができたのが最高
- クッ社のエンジニア・デザイナーは強い。クッ社に限っては職種はただの肩書に見えた。デザイナーもコード書くし、エンジニアもユーザーインタビューするし…。なんでもできるイメージを持った。
- Rubyのコミッターが普通に歩いてる。Matzもいた。
- 飯がうまかった
このインターンに参加して、自分が目指しているサービス開発者に少し近づいた気がした。